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問題点多数

ゴールドシップ号の天皇賞(春)及び宝塚記念で再燃したと思われる「ゲート入り」に関するアンケートをnetkeibaで実施中。ただ、意見を見ているとゲートクルー(ゲートボーイ)」だったのが「ゲート入りが悪い馬は除外にすべき(お金を返すべき)」との意見にすり替えられてしまっている感が。ゲートクルー導入に一本化すべきだったのではないかと思うのだが・・・。

※今回の調教師・騎手・関係者の意見はnetkeiba有料会員でないと読めないようで、auスマートパスを使用して読みましたが、実名を出さない形での意見表明。実名を出した場合馬主とのトラブルに発展する可能性もありこういう形になったのでしょうか。

個人的には「これも競馬」と宝塚記念後に書いたし、その時と意見は変化していない。ただしゲート問題を繰り返す調教師には何らかの処置はあって良いのではないかと思う。話が「ゴールドシップの天皇賞及び宝塚記念、あるいはその前後」の狭義的議論に終始しているためもう少し大局的な意見を見たかった気もする。
※明日栗東関係者の意見掲載もあるそうなので、そちらも待ちたいところですが

個人的にまず「ゲート入りをあまりにごねる馬は競走除外」というのは十数年前の某地方競馬(現在は廃止)で見たような記憶がある。ここにきっちり時間を区切って時間オーバーの馬は除外、とする意見や出遅れが一定数以上に至ったケースは返還欠場にせよ、という競艇式の意見も見受けられるのだが、以下の問題点を孕んでいるのでは。

・競馬の場合「スタート」のタイミングはゲートを正しく出るまでなのか。フライングスタート方式のようにスリットカメラを設定し一定時間以内にスタートできない場合は返還欠場、とする場合は競馬の場合「入線後」でなければ危険を及ぼす可能性がある。
入線後審議ランプ点灯の上スリットカメラを公開し判定、となるだろうか。これでは「複雑」ではないだろうか?

・一定時間以内に出なければ除外、ではゲート対応係員へのプレッシャーが更に上がることになるだろう。ローブティサージュ事件の際も「時間に追われた(当日の地上波競馬中継の放送時間残り10分であったため)」からの措置と指摘する声もあるのだが、「除外させないために何が何でも除外タイミング前にゲート入りを済ませろ」となった場合、なりふり構わずの対処が横行しないか?また係員の問題により除外となればその係員に対し何らかの処分を下せば済む話だろうか?

・馬自体が「ゲート入りをごねれば走らなくて済む」と危険な学習をしてしまう可能性(既にゴールドシップはそうなりかかっている印象もあるが)。

・何よりも除外馬の分は券面金額そのままを返還しなければならないため、その分売上の低下となりオッズが下がる事になる。また枠連がある以上「枠連では当たりの目なのに馬連や3連複、3連単は返還になった」というケースもあり得る話(実際宝塚記念では代用の8枠からが通用していた)。これは不公平ではないかと思うのだが。最低限枠連の廃止をしなければ話にならない。
まさか単枠指定制度を復活させるわけにもいかんのに。

・これら除外規定の変更となれば果たして「施行規程」で変更可能な事象なのだろうか。「競馬法」根拠の規定であれば法改正の必要がある。つまり国会での審議が必要。
でもって、今回の一件で「JRAが悪い」と批判している人(合算含め)は上層組織である農林水産省及び農林水産省大臣に責任がある、と言う人は皆無に近い気がするのだが。今回の一件だけではないだろうが施行規程の見直しで済まないレベルになれば「政治」の話になりますが、それでも付き合えますか?と問いたい。
(8/4早朝に一部追記)

ゲートクルーに関しては野元賢一氏のコラムに概ね同意なのだが、全ての係員技術を高水準かつ寸分の狂いもなく行う必要があり、諸外国のように責任を大きく持たないセクションにはならないだろう。そうなればJRA直轄かJRA関連でも限りなく本部に近いセクションを動員させなければならず、コスト面から厳しいのでは。
またJRAで行って地方競馬で行わない、と言う事になればJRAではゲートクルーがいるのに地方競馬のダートグレードや条件交流
の時は施行規程上ゲートクルーは認められない、との規定になる可能性もある。これは大問題ではないかと。また地方競馬でそれだけのゲートクルーを入れるとなれば廃止寸前の地方競馬もまだ少なくない中、過大なコストをかける事になる。

どうしても入れるとなれば厩舎の負担かつ厩舎関係者がゲートクルーも担当、とするのが「落とし所」のような気がするのだが。

結論から今回の一件はJRAとしても「何もしていない」とは思えないしそれが納得できないのならば他にも博打はあるのに・・・と思うのが個人的意見。何もするなとまでは言わないがこの一件で法改正が必要な事までをいじる必要があるかは懐疑的。
また導入前にはテストケースとして競馬学校所属馬による「デモンストレーション」を何度もやる必要があるだろうし、ゲートの改良が必要になるかもしれない。ゲートクルー導入コスト以上にコスト増加につながる可能性があるのでは?

コストに見合わないのならば中止する事を前提であればテストケースとしてやる事に反対はしないが、これだけの問題が頭の悪い私でも思いつくのだが、頭がよく乗馬等にも精通している方であれば別の視点からの問題点が出るのではないだろうかと思う。
一度netkeiba全コラムニストによる議論があっても良いのでは?

なお、天皇賞(春)のゴールドシップのケースではファンファーレが鳴り終わってからゴールドシップがゲートに収まるまでが2分50秒程度。ファンファーレが鳴り始めた(発走用意合図がなされた)瞬間からでは3分を過ぎているのでこのあたりの線引で揉めそうだ。オークスのクルミナルで同様に計測したところ3分05秒。「一定時間で除外」がいかにも揉めそうな「線引が微妙な」タイムが出ているのが気になるところ。(統計的には全くアテにならんが)

ここから先は余談
ローブティサージュの一件があったからなのかレース後のセレモニーが昨年は日が暮れた後になってしまったからなのか、今年のジャパンカップは発走予定時刻を3時40分に早めている模様(なお、今年も最終レース)。京阪杯も昨年同様最終レースでの施行だが、昨年より5分早くなり4時15分の発走予定。地上波競馬中継が4時半まで組まれた場合でも「時間に追われる」心理的負担は解消できるスケジュールになったと言える。
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